冬のファッションの定番といえばセーターですよね。
暖かくて、着やすいのが魅力ですが、着たあとの洗濯のことを考えると少し憂鬱になりませんか?
セーターって毎回洗ったほうがいいのかな?
セーターを頻繁に洗うと型崩れするかな?
と迷う人も多いのではないかと思います。
この記事でわかる事
〇セーターの洗濯の頻度
〇セーターの干し方
〇セーターの穴あきの補修方法
〇セーターの縮みの直し方
目次
セーターの洗濯の適切な頻度は?

セーターは、実はこまめな洗濯は必要ありません。
着る頻度や着方にもよりますが、1シーズンに1回洗濯すれば十分とされています。
セーターは素材的にそもそも汚れにくい服なので、個人差はありますが神経質になる必要はありません。
むしろ、ウールなどのデリケートな繊維を編み込んでつくられているので、頻繁に洗濯するほうがかえって負担になって傷みの原因になります。
頻繁に洗濯する必要はないとはいえ、汚れが気になってきたらきれいにする必要がありますよね。
次のような汚れが目についたときは、洗濯を検討してください。
袖や襟が黒ずんでいる時
肌に直接ふれる袖口や襟元は比較的汚れやすい部分です。
この部分が黒ずんできているなど、汚れが見えてきたら洗濯の目安といえます。
薄い色のセーターならわかりやすいので脱いだときに確認するのが良いでしょう。
臭いが気になる時
寒い時期とはいえ、冬でも多少なりとも汗をかきます。
少しずつたまった汗が臭いの原因になります。
そのまま着続けると黄ばみの原因になることもあるので、臭いが気になるときは一度洗濯して洗い流しましょう。
セーターの穴あきの補修方法は?

セーターの穴あきの補修方法は2つあります。
その2つとは、『ニードルパンチ』と『穴かがり』。
聞きなれない言葉ですよね。
ご自身で補修するにはこの2つが、最適な方法です。
失敗したくないというあなたは、専門の補修業者に依頼しましょう。
業者によりますが、補修費用は2000円~4000円です。
それぞれの補修方法について、まとめます。
セーター穴あきの補修➀ニードルパンチ
裁縫が苦手な人でも、簡単に補修できます。
難易度は低くオススメ。
手順は3つ。
【手順】
①セーターを広げて、穴の直ぐ後ろにキレイな段ボールをあてる。
汚れた段ボールを使用すると、セーターに汚れが付着します。
②適量の糸をとり、ニードルパンチを使用します。
穴を埋めていくように刺し続けましょう。
羊毛フェルトを使用したことがある人は、わかりやすいと思います。
③糸がセーターに馴染んで目立たなくなるまで、手順②を繰り返してください。
セーターの穴あきの補修➁穴かがり
セーターから補修用の糸が短くてとれないときや、セーターの色と同じ糸がなくても補修することができます。
ニードルパンチの補修方法よりも、難易度が高くなります。
虫食いのような小さい穴の補修には適していますが、あまりにも大きくなってしまった穴の補修には不向きです。
ぬい針
セーターの色に近い糸
手順は3つ。
【手順】
①糸の先に玉結びをつくる
②セーターの裏から針を通し、セーターの網目に沿って同じ方向に数回縫っていく
③セーターの裏に玉止めをつくり、糸が目立たないようにする
補修する前に必ず注意すること
①洗濯をしない
補修する前に洗濯をしてしまうと、穴がさらに大きくなってしまいます。
面倒でも、補修をしてから洗濯をしてくださいね。
②穴あきを放置しない
「穴が小さいから少しぐらい放置していても、大丈夫でしょ!」と軽く考えている人が多いです。
この放置は、とても危険ですよ。
穴あきや糸のほつれを放置していると、ドンドン広がってしまいます。
被害が拡大する前に食い止めることが重要です。
セーターを洗濯しすぎると縮む?

セーターは糸で形成されたループが連結してできています。
縦糸と横糸が交差した織物とは違って変形しやすく、洗濯時に水につけて布地を動かすとループが変形します。
セーターを洗濯しすぎた結果として型くずれが起こります。
さらに綿ニットやウールニットの場合、繊維の特性が重なって縮みはさらに大きくなります。
洗濯を頻繁にすると、型崩れが頻繁ということになり縮みやすくなるというわけですね。
皆さんご存知だとは思いますが、洗濯マークについて説明しておきます。

①は水洗いが出来ます。
②は手洗いOKで洗濯機はNGという意味 です。
①②のマークあれば、自宅で洗えます。
さらに③は、たらいの下にある横棒は洗い方の強さを表していて、1~3本まであり、本数が少ないほど弱く洗う事が勧められています。
④は、△は以前なら「エンソ・サラシ」と日本語で書かれていた塩素系洗剤についてです。
×がなければ使っても大丈夫ですよ。
「30」は水温を表す数字でこの温度を上限とした水を使うのがよいという意味です。
⑤は、水洗い不可のマークです。
正確には『洗濯処理不可』マークですので、これがあればクリーニング店へ持ち込むのがオススメです。
セーターの縮みの直し方

セーターの縮みの直し方は2つあります。
2つとは『トリートメントを使用する方法』、『アイロンのスチームを使用する方法』です。
トリートメントを使用することで、大半の縮みを直すことができます。
なので、トリートメントを使用する方法をまず最初に試してください。
それぞれについて、解説します。
トリートメントを使用する方法
トリートメントなら、どれでもいいわけではありません。
アメジメチコン(ジメチコン)という成分が入っている、トリートメントを選んでください。
なぜなら絡まって縮んだセーターの糸がほどけて、伸びるからです。
手順は4つ。
【セーターの縮みを直す手順】
①トリートメントを溶かす
1プッシュしたトリートメントを洗面器に入れて、約40℃のお湯で溶きます。
そのままのトリートメントを入れると溶けにくいので、手のひらで薄く伸ばしてから入れてください。
入れすぎるとベタベタしてしまうので、1プッシュに抑えましょう。
②セーターを浸す
セーターを裏返しにして、トリートメント液がしっかりと染み込むように、セーターを浸す。
充分に染み渡ったら、優しく伸ばす。
③脱水
すぐにセーターを取り出し、軽く絞ってください。
長時間つけておくと、セーターが劣化してしまいます。
軽く絞った後、タオルではさんで残った水分を吸い取る。
④平干し
セーターを伸ばして、形を整える。
この時、伸ばしすぎてはいけませんよ。
直した縮みが、元に戻ってしまいます。
濡れているうちに数回伸ばして、目標としているサイズにしましょう。
アイロンのスチームを使用する方法
トリートメントで効果が見られなかった場合、こちらの方法を試してみてください。
手順は4つ。
【アイロンスチームを利用する手順】
①アイロン台にセーターを広げる
セーターの縮んだ部分を、アイロン台に広げる。
目標のサイズをイメージしておいてください。
②スチームをあてる
アイロンを浮かせながら、スチームをあてていきます。
直接アイロンをセーターにあててはいけません。
③手で伸ばす
ゆっくり少しづつ上下左右に、セーターを伸ばしていく。
火傷に注意してくださいね。
④②と③を繰り返す
目標としているサイズになるまで、②と③を繰り返していきます。
セーターの正しい干し方は?
セーターの伸びない干し方は、3つあります。
● 平干しネットを使用する
● 物干し竿にかける
● ピンチハンガーを使用する
穴あきや縮みの補修をしたのに、干し方を間違えてしまうと今までの苦労が台無しになってしまいます。
場合によっては、セーターのダメージがさらに大きくなってしまうことも…。
そんなことにならないように、干し方には気をつけてくださいね。
オススメの3つの干し方を、以下に解説していきます。
平干しネットを使用する
専用の平干しネットをしようしましょう。
洗濯したセーターの形を整えてください。
平干しネットを広げて、形を整えたセーターを置けば完成。
干す場所は、風通しの良い日陰か室内がオススメ。
平干しネットがない場合はお風呂の蓋に大きめのバスタオルを引いて、その上にセーターを乗せましょう。
平らになるように、置いてくださいね。
物干し竿にかける
セーターの形を整えたら、物干し竿にタオルのようにかけるだけです。
袖が垂れ下がると伸びてしまいます。
心配なときは、ハンガーを2本使用して1本に袖をかけてください。
物干し竿に直接かけるだけなので、簡単ですよ。
ピンチハンガーを使用する
洗濯ばさみで、セーターをとめてはいけません。
ピンチハンガーの天面を利用します。
上記の2つと同様に、セーターの形を整えてください。
形を整えたら、天面に乗せるだけ。
腕が垂れ下がってしまう場合は、軽くたたみましょう。
セーターの洗濯にオススメの洗剤は?

洗剤は香りの好みもあるので一概には良いとも言えませんが、セーターに使う洗剤のポイントを紹介しますね。
おしゃれ着洗剤を選ぶ
まずセーターにはおしゃれ着洗剤を使うことをオススメします。
おしゃれ着洗剤とは、ニットやレースなどデリケートな衣類素材を洗濯するために作られた洗剤のことをいいます。
粉や液体の洗濯洗剤よりも汚れを落とす洗浄力は弱まりますが、その分、繊維に優しく傷みにくいという特徴があります。
ウールやシルク、カシミアなどの繊細な衣類もおしゃれ着洗剤で洗えば、繊維を傷めることなくふんわり感をキープすることが可能です。
毛玉ができたり、毛羽立つのを防ぐこともできます。
洗濯したいものの素材に対応した洗剤を選ぶ
洗剤を選ぶにあたって、おしゃれ着洗剤にもいろいろな種類がありますが、おしゃれ着洗剤ならどれでも良いと言うわけではありません。
洗濯表示を確認して、手持ちのセーターに使えるかどうか見てくださいね。
洗濯表示マークは2016年12月より日本独自のものから、国際規格に合わせた新マークへと変更されました。
以前のマークより細かく分けられているため、見分け方が分からないという方は、使用するおしゃれ着用洗剤のサイトを確認するとわかりやすいと思います。
界面活性剤が少ないほど良い
セーターを優しく洗い上げたい場合は、できるだけ界面活性剤が少ない洗剤を選びましょう。
おしゃれ着洗剤は衣類にダメージの少ない中性洗剤がほとんどですが、界面活性剤を多く含んでいれば、素材に負担を掛けてしまいます。
界面活性剤は水になじみやすくしたり、洗剤の泡立ちを良くして汚れを落としやすくしてくれますが、その分衣類に与える刺激が強くなるため、配合量をしっかり確認したほうが良いです。
ウールなら認証マークがついている洗剤を選ぶ
ウールの認証マークは、ウール衣類の洗濯に適する洗剤としてザ・ウール マーク・カンパニーが認証しているというものです。
ウールを洗濯する際に縮みや型崩れが気になる方は、ウール専用洗剤と書かれているものや、認証マークが付いているものを選ぶと良いですよ。
注意しなくてはならないのが、「水洗い不可」のマークがついたウール衣類は、自宅で洗濯すると縮んでしまう可能性があります。
そもそも自宅で洗って良いものかの表示チェックもしてくださいね。
ウール専用の洗剤を使用することで洗濯後の縮みを防げるため、セーターをきれいなまま長く使うことができます。
またウールは長時間水に触れることによりフェルト化が進んでしまう性質があるんです。
ネットを使って短時間で仕上げるなど、洗い方にも気をつけましょう。
柔軟剤入り洗剤でもいい
洗濯後の手触りや肌触りをアップさせたい方は、柔軟剤入りを選びましょう。
柔軟剤は香りをつけて手触りを良くするためのものと思う人が多いのではないでしょうか?
柔軟剤には型崩れや静電気を防ぐ効果も期待できます。
また、柔軟剤をプラスすることで洗濯中の摩擦を軽減したり、着用時の擦れによる傷みを防ぐ効果もあります。
ほとんどのおしゃれ着用洗剤は柔軟剤を併用することができますが、柔軟剤入りなら追加する手間が省けて便利です。
セーターには柔軟剤入り洗剤が特にオススメです。
いろいろな洗剤がありますが、わたしはずっとボールドおしゃれ着洗剤を使っています。
ベリーとフラワーの香りもお気に入りです。
ウール認証マークもありますし、型崩れ防止や柔軟剤も入っています。
香りや好みもあるので、全ての方に合うとも言えませんが、ドラッグストア等でも販売されていて手に入れやすいです。
セーターの洗濯の適切な頻度【まとめ】
ここまでセーターの洗濯の適切な頻度について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
セーターも着ていると気持ちいいもので安くはありません。
無駄な買い物にはしたくありませんよね。
適切なセーターの洗濯の頻度を覚えて長く愛用していきましょう。
それではセーターの洗濯の頻度についてまとめてみましょう。
- セーターの適切な選択の頻度は1シーズンに1回
- 袖や襟が黒ずんでいる時は洗濯の頻度を上げる
- セーターの臭いが気になる時もセーターの洗濯の頻度を上げる
- 洗濯マークをよく確認して洗濯するようにする
2020年現在では、おしゃれ着も自宅で洗濯できるようになり、お手入れしやすくなりましたよね。
お気に入りのセーターをきれいに保つために、お手入れの参考にしてみてくださいね。
ニードルパンチ
セーターの色に近い糸
段ボール